4/16 穴守稲荷で“小沢昭一的こころ”的旅

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11月にもなって未だ4月の話で恐縮ですが、4月15日に小沢健二氏のコンサートを観てホテルに1泊した後、前からやってみたかった事をしようと、大井町から蒲田へ向かいました。


それは、小学生の頃から愛聴しているラジオ『小沢昭一的こころ』の文庫版に載っている“ご意見無用、関東塩煎餅仕入れ旅”に出て来た、羽田は穴守稲荷の『横山煎餅』を買いに行くという事です。

去年、実家に帰って本の整理をしていた所、同じ本が何冊もある事が分かり、ダブったものをお風呂の中で読んでいました。
その内の1冊がこの

『ノーテンキ旅 小沢昭一的こころ』です。

久し振りに読み返す中、塩煎餅好きの小沢さんが、昔の思い出を挟みながら語る横山煎餅の魅力に、お風呂の中で「これは食べてみたい!」と思ったのでありました。

擬宝珠の形をし、堅く締まって、サラリとした絶品の江戸前風味、小沢さんが少年の頃から味が変わらない、味の文化財とまで仰るお煎餅…一体どんな味なのだろう!?
それを求め、蒲田から京急に乗り換えて、穴守稲荷駅で下車しました。



穴守稲荷駅前に建つ鳥居。

小沢さんの生まれ育った蒲田や、思い出の羽田、穴守稲荷、それに纏わる遊郭の話などのお話を文庫で楽しんだ後だったので、ワクワク感もひとしお、まずはお稲荷さんへお参りをしました。






稲荷前で、喫茶店も発見しました。
喫茶『オリオール』。

営業中という看板が掲げられていながら、シャッターが下りているのが気になりました。


大通り沿いのコーヒーショップ『ANN』にも入ってみたかったです。


プラプラ歩き、そろそろ予約していた時間になったので、横山煎餅に向かいます。
『横山煎餅本舗 横山商店』さんは、予約でしかお煎餅が購入出来ません。
そのお煎餅も1種類のみ。
値段設定も、16枚1,050円、40枚2,730円、60枚3,990円の3種類しかありません。
お店の宣伝も、手焼きで予約をこなすのが精一杯だから、なるべくしないで欲しいとの事が本に書かれてありました。
それは今でも変わらない様で、ネットで検索しても、テレビに出たのは去年の『ブラタモリ』位しか見つかりませんでした。
小沢さんも、本の中で“ムニャムニャ煎餅”とボカす表現をされてはいましたが、一番最初の週では“横山煎餅”と名前を出されていたり、“御主人の横山さん”と書かれていたので、こうして買いに行く事が出来ました。



お店の外観。
中へ入ると、5代目の御主人と、その息子さん夫婦と思われる御2人が、店先にある火鉢を前にお煎餅を焼かれていました。
本に書かれている光景が目の前に!と、感激です。
予約をしている旨をお伝えして、お煎餅を受け取りました。
ニコニコされている御主人に、小沢さんの本を読んで来た事をお話すると、これまた笑顔で喜んで下さり、言ってみて良かったなあと思いました。
「そんな昔の!?」と驚いていらっしゃいましたが、私も久し振りに読み返して「食べてみたい!」と思ったのですから不思議なものです。
お礼を申し上げてお店を出て、「今直ぐパリパリしたい!」と思いつつ、帰宅する迄我慢をするのでありました。



購入したのは、16枚入りと、40枚入り。
下の小さいビニール袋は、オマケして下さったこわれ煎餅です。


16枚入りお煎餅は、この様な感じで入っています。

袋のデザインです。


40枚入りの箱。


この擬宝珠の形!
ワクワクしながら頂き、その美味しさに感激しました。

小沢さんのお言葉をお借りするならば、

“とにかくここのお煎餅は厚からず薄からず、しかも堅くしまっていて、噛めばパリッという歯ごたえがたまらない。
醤油の味はピリッとしていて、それでいながらサラッとした風味。
いかにも江戸前な味でございます。”

です。
まさに、そういったお味でした。
味の文化財、食べる事が出来て嬉しいです。
お煎餅を食べてからもう半年が経つので、あの味が恋しいです。
友達へのお裾分けも大好評だったので、来年もまた、仕入れに行くのこころだァ~!


【横山煎餅本舗 横山商店】
住所:東京都大田区羽田4丁目22-10
電話番号:03-3741-1074
営業時間:11:00~18:00
定休日:土日祝
http://nagano-suidou.com/yokoyama-senbei/index.html


現在療養中の小沢さん、お元気に復活される日を心待ちにしております。


2012/11/24 01:04
(ラフブロ『ろくでもない思いつき』より転載)



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